長年いぶりがっこ製造に携わる、営業部長・高橋良清さん
契約農家と連携した、独自のいぶりがっこ作り
物産中仙株式会社では、同社近隣の契約農家で栽培された大根を、燻された状態で仕入れ、漬け込みを行なっています。現在契約している農家は5件。漬け込みの時期がやってくると毎日数トンの燻された大根が加工場に運び込まれます。農家ごとの生育状態や燻しの違いを確かめながら、選別、洗浄、漬け込みを行います。手作業で大根の癖を見極めながら各工程を行うことで、均一な仕上がりになるよう丁寧に仕込みます。
「大根を漬け樽に並べた後、米ぬかやザラメ糖などの原料を加え2か月ほど付け込みを行います。一般的に漬け込みに使用される砂糖は上白糖が多いなか、上白糖より少し高価なザラメ糖を使うのが私たちのこだわりです。ザラメ糖を使うことで大根の水分の抜けが良くなり、歯ごたえのいいパリッとした食感のいぶりがっこに仕上がります」。(高橋部長)
地元に受け継がれてきた、昔ながらの味わい
物産中仙では創業当初から人工甘味料や合成着色料を使用せず、この地域のいぶりがっこの味を守り伝えています。大根にもこだわり、契約農家の協力のもと全て秋田県産のものを使用。選別された大根を米ぬかやザラメに丁寧に漬け、しばらくすると大根から水分が抜け始め、数日経つと漬け樽が水分でいっぱいに。雑菌やカビが繁殖しないよう緻密な衛生管理を行いながら、秋田の寒い冬の間、大根にしっかりと味が染み込むのを待ちます。昔ながらの自然な味を追求したこだわりのいぶりがっこ。ぜひ一度ご賞味あれ。